布袋寅泰(ほてい ともやす)
ぬのぶくろ とらやす。
江頭2:50の登場曲「スリル」を作曲した江頭専属作曲家です。
布袋ファンの皆さん、ごめんなさい。私も大ファンです。
どれ程リスペクトしているかは、記事を見て頂いてわかるかどうかですが、ドン引きするレベルのBOØWY博士です。ウクライナ共和国で5本の指に入る程のマニアです。
「BOØWY?布袋?ダサっ」って言う人はいるでしょう。洋楽ヲタとかロキノン厨とか。
ゞ(`´ ) シッシッ
布袋寅泰。1982年、ロックバンドBOØWYでデビューしたミュージシャン、ギタリスト。
上のジャケ写の左が若かりし布袋、カッコいいです。右のヒムロックも当然カッコいい。
BOØWYは1987年末、人気絶頂時に突然解散を発表。翌年、東京ドームで行った最後のコンサート”LAST GIGS”は、9万枚のチケットが10分で完売。当時チケット購入はぴあ等へ電話をかけて行っていたので、電話回線がパンクする事態が発生しました。
この年末にはソロアルバム「GUITARHYTHM」を発表。翌年には吉川晃司とのユニット「COMPLEX」を結成しましたが、音楽性の違いから2枚のアルバム発表で解散。以降はソロ活動をしています。
なかなか独特な声質でボーカル向きではないと思いますが、ソロがやりたいんだから仕方ない。コーラスの布袋は良いハーモニーになるんですがねぇ。。
超絶技巧派ではありませんが、歌い踊りながら安定したリズムで演奏する技術は一級品。
ライブでミストーンは殆ど聴いたことがりません。
ブラッシングやカッティング奏法を多用した打楽器的な音とリズム。また、トレモロアームとサスティナーという倍音増幅装置を使った演奏法はユニークで、彼の演奏の代名詞となっています。サスティナーって他に誰か使ってんのかな??知らんけど。
BOØWYと言えばアンチも多数います。人気がある故アンチも多い。
ですがビジュアル系のハシリと表面だけ見てアンチになっては勿体ない。音楽理論を踏まえて、唯一無二の作曲家の1人だと思っています。
かく言う私はX JAPANアンチです。
YOSHIKIのドラムが聴くに耐えません。致命的なタイム感の悪さが耐えられません。
早い曲になればなる程、スネアドラムをジャストから数十ミリ秒ツッコんで叩くので、どんどん曲のテンポが走る気がして聴いていられません。
あれはグルーブを生み出しているのではなくて、単なる悪癖ですね。
というわけで、X JAPANアンチの理由は明確に説明しておいた。異論は認めない。
日本屈指のメロディー・メーカー
彼のポップセンスと布袋らしさが出ている展開の曲、前妻の山下久美子をプロデュースしていた時の「宝石」を紹介します。
山下久美子 / 宝石
確かカルピスのCMで使われていたような。
Aメロから始まり 48秒からのBメロ、ここに着目します。
Aメロ、Bメロのつなぎには借用和音がありますが、曲調はAメロのト長調(G major)からBメロでホ短調(E minor)に転調します。
ト長調は「G A B C D E F#」、ホ短調は「E F# G A B C D」で構成されています。この2調のように、同じ調号の転調を同調転調と言います。
布袋の曲はこのような長調から短調への同調転調をアクセントに使う事が多く、これが布袋の書いた曲だ!とわかりやすくしています。
1994年「LOVE AND HATE」の1曲目に収録。
BOØWY / CLOUDY HEART
これはヒムロック作詞作曲なんですが、布袋がどのように編曲したのかは推測できます。
キモは、イントロのラインクリシェ。ラインクリシェとは全音または半音下降(上昇)していく旋律の事です。埋め込んだAmazon Musicではイントロ部分が終わった所から始まるのでフル試聴しないと聴けないのが残念ですが、YouTubeで公式UPされている音源が無いため、該当部分を紹介する事はできません。
なぜ、布袋のアレンジとわかるのか?理由は2つあります。
1つ目、布袋がラインクリシェを良く使うから。
2つ目、CLOUDY HEARTが完成するまでの音源を聴くと編曲箇所がわかるから。
YouTubeにCLOUDY HEARTのデモ音源がありました。「BOOWY CLOUDY HEART」で検索すれば出てくると思いますが、公式では無いと思うのでリンクは貼りません。余談ですが、この曲の仮タイトルは「Rock’n Roll」です。
これがヒムロック作曲の最初期バージョンと思われます。デモテープの時点でメロディーラインや歌詞はほぼ完成されています。
この曲が最初にライブで披露されたのは1984年2月17日の名古屋E.L.Lというライブハウスで、「Rock’n Roll」と言うタイトルコールで演奏が始まりました。この音源はYouTubeにも無く、聴くことはできません。一部のBOØWYマニアの間で出回ったブートレッグ音源です。
デモテープはシンセを使っていますが、ライブは4人編成(Vo/G/B/Ds)。シンセ担当はいないので編曲が必要です。イントロのシンセは主旋律をギターが、ラインクリシェはベースが担当しています。この後、徐々にライブでのアレンジが変わり、翌年のアルバム発表に至ります。
デモテープの時点からラインクリシェが使われているので、ヒムロックの発案に違いないと思いますが、原曲を損なわずにバンド編成にアレンジしたのは布袋の手腕が関係した事は間違いないと思っています。
1988年「SINGLES」の11曲目に収録。
布袋がラインクリシェを良く使う事がわかるよう、続けて数曲紹介します。
布袋寅泰 / さらば青春の光
アコギのコード進行がラインクリシェ。
1993年シングル発表。1994年「GUITARHYTHM IV」にアルバムバージョン収録。
BOØWY / 季節が君だけを変える
BOØWY時代の「季節が君だけを変える」のイントロもラインクリシェが使われています。
1987年「PSYCHOPATH」の最終曲で収録。
シングル・バージョンは翌年1988年の「SINGLES」に収録されています。
布袋寅泰 / POISON
再生するとBメロから始まり、Aメロに戻ってフェードアウトすると思います。これはAメロのギターでラインクリシェを使っています。
街で「POISON?」と聞けば「反町隆史!」と答える人が80%以上いるようですが、私は布袋のPOISONが好き。
1995年シングル発表。オリジナル・アルバムには未収録。
布袋寅泰 / 星の銀河へ
イントロからリフ、サビ、ギターソロ、オーバーダブした布袋のコーラス、曲の全てが布袋節全開です。Aメロはカッティング奏法、サビ前にラインクリシェがあります。
この曲はフルで聴いて欲しい。最初から最後まで全力で布袋が詰まっています。
2009年「GUITARHYTHM V」の6曲目に収録。
オススメ曲
布袋寅泰 / 嵐が丘
2013年「COME RAIN COME SHINE」の2曲目に収録。
山下久美子 / Lilith
布袋と言えばこれがNo.1と言う人もいると思います。収録アルバムの「POP」は全て布袋作曲で布袋ファンなら必聴必携。Amazonでは中古品がプレミア価格になっています。
1987年「POP」に収録にされた先行シングル。
山下久美子 / Single
音作りもBOØWYに似ており、BOØWYファンなら聴いておくべき1曲。
1986年「1986」に収録された先行シングル。
山下久美子 / Happy Birthday … to me
山下久美子への提供曲の紹介が多いですが、1987~1989年の布袋はあらゆるジャンルの曲をポップにもロックにも仕上げていた時期なのでやむ無し。良くこれだけの良質曲を量産できたと感嘆します。
1988年「three into one」の7曲目に収録。
布袋寅泰 / BLACK SHIPS
これはAmazonにもSpotify、iTunesにもありません。アルバムSTRANGERSの日本版のみ収録。CD買うしかありません。インスト曲ですが非常に良い。泣きメロ。
STRANGERSは駄作です。イギリスに拠点を置きインターナショナル販売したのがこれって。。しかも1番良い曲が日本版限定収録って。。という残念なアルバムです。
YouTubeにライブパフォーマンスがUPされています。公式ではないと思うのでリンクは貼りません。
サビ以外はインプロヴィゼーション(即興演奏)でかなり崩しています。かつ、サビのリフレインを戦メリ(坂本龍一の代表曲、戦場のメリークリスマス)にする所とか、ナイスセンス。
2015年「STRANGERS [Japan Edition]」の11曲目に収録。
布袋寅泰 / NOBODY IS PERFECT
布袋作詞作曲のバラードです。
私は歌詞を聴かないし、聴いても共感する事は珍しいのですが、これは心に響いた歌詞でした。ライブで聴いて感動しました。
1999年シングル発表。オリジナル・アルバム未収録。
布袋寅泰 / STILL ALIVE
好きな歌じゃないけど、パチンカスに捧げます。パチンカスなら知っているでしょう。
私はパチンコは打ちませんが、残業200時間超えの地獄にいた時、わずかな休日を割いて仲の良い外注さんに誘われて連れ打ちした事があります。北斗の拳5?6?知らんけど。
30連荘以上して、大当たり中にこの曲が流れてました。
そして残業300時間を突破したのですが、死なずに今こうしてブログを書いています。
まさに「STILL ALIVE」。
2010年シングル発表。
お茶目な布袋さん
布袋寅泰 / MATERIALS
1988年「GUITARHYTHM」の4曲目に収録。
これは好きな曲ではないんですが、次の曲を聴くとあらビックリ。
UFOの1974年「Phenomenon」に収録されているRock Bottomに似てるような。。
以前、B’zのパクリセンスを ディスった 称賛した記事を書きましたが、
断言しよう、布袋はオマージュだ。異論は認めない。
ご覧いただき、ありがとうございました。
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